「物語力」で人を動かせ! 平野日出木(著)

「物語力」で人を動かせ!―ビジネスを必ず成功に導く画期的な手法
元日経新聞のデスクで、現在広報コンサルタントの平野日出木さんによる、人を感動させ、説得させる技法を解説した本です。すでに、smoothさんの blog でも記事がアップされていますが、先日あらためてご紹介いただき、拝読しました。
実は、何度も書店で手に取ったのですが、見慣れないカタカナ単語があると敬遠してしまう私なので、そのまま平積みの上に戻してました(汗)。しかし、あらためて読んでみると、そのカタカナ単語さえ理解してしまえば、この方法は効果的で効率的であることが分かります。
本書では、ロジカル(論理的)なものの伝え方は「対決モード」になると述べています。
「対決」モードになっていれば、受信しながら頭の中で反論もします。だから内容は完全には理解されず、吸収量はさらに小さくなってしまいます。
これは、まさにその通りで、分かりやすいように図式で表したり、反論されないようにMECEやピラミッド原則といった方法を用いるわけですが、これらの手法があくまで穴を無くすためであって、「対決モード」であることに変わりありません。
「物語力」では、対決するのではなく、受け手は内容以上のものを想像し、感情移入し、そして共感することが出来るのです。
では、どうすれば「物語力」を構成できるのか? 簡単に言えば、それは「型」にはめることです。本書では、V字型、逆N字型という「型」が出てきますが、まずは V字型だけ理解すれば十分でしょう。
Vのとがった部分を過去とすれば、現在→過去から順に→現在 の流れで書く方法が V字型です。例えばこんな感じです。
1) オリンピックの柔道で優勝した場面(現在)
2) 9歳から柔道を始め、途中挫折も経験したが、ある事をきっかけに変わった(過去から現在にかけて)
3) 表彰台に上る選手の表情(今に戻る)
障害をいかに乗り越え、決断してきたかを具体的に書くことで、物語力はより強力になります。
この本を読む事でニュースレター、セールスレターを見る目が変わります。書いている人は「物語力」を意識しているのかは分かりませんが、結構、いろいろな場面で使われているのが分かります。私のいる業界で言うと、システムの導入事例などは、まさにこの手法が適用できます。
提案力、文章力を上げたい方には是非お勧めしたい1冊です。
smoothさん、良い本のご紹介をありがとうございました。
目次
1章 これが論理を超える「物語」の説得力!―なぜ、いま「物語力」が必要なのか
2章 「言いたいこと」を「物語形式」にするテクニック―ストーリーの「基本要素」をつかむ
3章 こんな「ストーリー展開」が、人の心をつかむ!―新聞・雑誌の「物語記事」に学ぶ
4章 実践 「物語法」をプレゼンに生かす!―「ビジネス物語」の作り方
5章 ビジネスリーダーのための「物語」活用法―自分自身を「物語」の中に埋め込む
6章 企画、営業、マネジメント 「物語」はこう生かせ!―達人に学ぶ「ビジョン」の伝え方
7章 「物語的な仕事」ができる人の共通点―仕事が面白くなる!成果も上がる!


最近のコメント